
AIの自動化でできることとできないこと、その境目を実例から見る
AIの自動化には、任せられる作業と人の判断が要る作業がはっきり分かれます。 定型的な作業は任せられますが、状況ごとに正解が変わる判断はAIに任せられません。
AIに任せられる作業と任せられない作業はどこで分かれるか
まず、任せられる作業と任せられない作業を表にしました。
| 作業 | 任せられるか | 理由 |
|---|---|---|
| 情報収集・要約 | 任せられる | 情報を整理する作業は反復に近いから |
| 定型文の作成 | 任せられる | フォーマットが決まっている文章は速く作れるから |
| 画像素材の生成 | 任せられる | 指示を出せば形になるから |
| 投稿の予約 | 任せられる | 決まった手順を繰り返すだけだから |
| データの整理 | 任せられる | 並べ替えや集計はルールで処理できるから |
| 案件やジャンルの選定 | 任せられない | 今その市場で何が起きているかは過去のデータだけでは読めないから |
| 成果が出ない原因の特定 | 任せられない | 配信面や読者層の見立ては人の判断が要るから |
| 読者との関係づくり | 任せられない | 信頼はやり取りの積み重ねでしか作れないから |
| 炎上や誤情報のリスク判断 | 任せられない | その場の空気を読む判断は状況ごとに変わるから |
| 最終的な公開判断 | 任せられない | 責任を取る判断は人にしか残せないから |
表の下半分は、AIがどれだけ賢くても代わりにできない部分です。 判断そのものが仕事だからです。
この基準は、発信や副業に限らず、どんな自動化にも当てはまります。 判断が要らない作業だけを先に任せると、遠回りが減ります。
なぜ判断が要る作業はAIに任せられないのか
任せられない作業に共通するのは、正解がそのときの状況で変わることです。 AIは過去のデータをもとに答えを作るので、次に何が響くかまでは分かりません。
たとえば案件を選ぶ判断をAIに任せると、一般的に人気なジャンルを示すだけになります。 今その市場で何が起きているかは、AIには見えていません。
読者との関係も同じです。 返信の文章はAIに作らせられても、誰にどう返すかを決めるのは自分です。
ここを丸ごと任せると、関係はかえって薄くなっていきます。 自動化は速さを上げますが、相手を見る目までは持てません。
自動化で数を増やせば結果も伸びるのか
数を増やすことと、結果が伸びることは別の問題です。 私は自分のブログに59本の記事を投稿しましたが、表示は合計106回でした。
1本あたりに直すと、約1.8回という計算になります。 これは割り算で出した数字です。
量を自動化できても、届く場所を選ぶ判断まではAIに任せられませんでした。 量産と、読まれることは別の問題だと分かりました。
原因を振り返ると、記事の中身より前に、届け先を決める判断が抜けていました。 量産の速さだけを追うと、ここが後回しになりやすくなります。
人が107,114人来て登録が0件だったのはなぜか
自動化した仕組みに、107,114人が来たことがあります。 それでも登録は0件でした。
原因は、機械的な流入だけを増やしていたことでした。 誰に向けた自動化かを決める判断を、飛ばしていたからです。
流入を増やす作業はAIに任せられます。 しかし、その流入が目的に合っているかを確かめる判断は、人が担うしかありません。
数だけを見て安心すると、同じ失敗をもう一度繰り返します。 自動化の前に、誰に届けたいかを先に決める必要があります。
登録率7%の実績から分かることは何か
自動化した配信でも、届け方によって結果は変わります。 私が使っているASPのうち一社ぶんでは、アクセス16,993件に対して登録が1,228件、登録率は7%でした。
期間は2021年5月から2026年5月までの5年間、報酬は合計2,271,200円でした。 この数字は、配信そのものより先に、届ける相手を決めていたから出せたものです。
配信の自動化だけを進めても、狙う相手が曖昧なままでは登録率は上がりません。 数を流す作業と、狙いを定める判断は、別の仕事として分けて考える必要があります。
登録率7%は、自動化の量ではなく、狙いの精度で出た数字です。 同じ仕組みでも、狙いを外すと登録率はもっと下がります。
AIの利用料をかけても任せられない部分は残るか
私はAIの利用料に、これまで30万円以上払ってきました。 使うほど増えていく種類の費用です。
お金をかければ、作業のスピードは上がります。 それでも、判断そのものを買うことはできませんでした。
費用をかけても、任せる先が人であることに変わりはありません。 ここを見誤ると、費用だけが膨らんでいきます。
自動化ツールを増やす前に、まず何を人に残すかを決めてください。 順番を逆にすると、費用だけが先に積み上がります。
自分の作業は任せられるかどうやって見分けるか
任せる前に、次の4つを確かめてください。
- 正解が状況によって変わるかどうか
- 結果に自分の責任が残るかどうか
- 相手との関係が今後も続くかどうか
- 判断を間違えたときに取り返しがつくかどうか
どれかに当てはまる作業は、任せない方が安全です。 残りの当てはまらない作業から、自動化を進めてください。
この線引きは、副業でもブログでもSNSでも変わりません。 任せる部分と残す部分を先に分けると、遠回りが減ります。